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テンセグリティー

2015年9月3日 | コラム

テンセグリティーとは、アメリカの思想家で建築家のバックミンスター・フラーによって提唱された、テンション(張力)とインテグリティー(統合)という言葉から成る造語です。立体構造物や人体は宇宙において、全て張力と圧縮力、つまり引く力と押す力によって均衡が保持されています。これは宇宙空間と星との関係でも、潮の満ち引きでも同様です。

人体を骨組みを仕込んだ風船に例えるなら、テンセグリティーを端的に表しているといえます。風船のゴムの皮部分(筋膜)は張力であり、空気を引き込む作用をし、同様に風船のゴムの皮部分(筋膜)は圧力でもあり、空気を押し出す作用もします。そして人体の中心には脊柱があり、ゴムの皮部分(筋膜)が膨張しすぎず、圧縮しすぎず調節されています。キャンプで使うテントも同じ発想で作られてますよね。

筋膜の繊維は縦と横しかなく、手技療法でも人体を縦軸と横軸という観点で捉えます。人体は重力のもとで行動しますが、縦軸だけだと足底という小さな面積でのみ体重を支えるので、横軸で体重を逃がしたり、バランスをとるわけです。

ゆえにテンセグリティーとは、張力と圧縮力という相反する力の均衡によって自己安定化する構造システムのことをいいます。